【写真測量夜話 第3回】 逆走する光の行方

急にレイトレーシングの話すんの?と思った方ごめんなさい。あんまり関係ないです。徐々に徐々に写真測量らしい内容になっていきますので、今後は筆者が担当した過去2回の記事(第1回第2回)ともどもシリーズ記事「写真測量夜話」としてお届けしていきたいと思います。

余談ですが、「レイトレーシング」とは3DCGで物体をレンダリングするときに用いられる基礎的な手法で、(大まかには)レンダリング時の視点から物体へと光の進む向きと逆にその経路をたどり視点からの眺めを計算するものです。様々な解説書が存在するので興味のある方は是非。

閑話休題。

ステレオ空中写真測量では2つの視点から撮影した空中写真をPC上で実体視(3D)表示して測量を行いますが、当然、現実に写真を撮る瞬間この視点には航空機等に積まれたカメラがあります。今回のお話はここが起点です。

 



 

2つ視点がありますから起点も2つ。同時に考えましょう。2つの起点に加え、前回こちらの画像

building01

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でメスマークにより指示されていた建物の角の点に登場してもらいます。航空機の飛行情報から2つの起点は座標がわかっていますが、建物の角の座標はわからない状態、つまり今まさに建物の角を測量し座標値を求めんとしている状態を考えます。

さて、この建物の角は当然のことながら上記の2つの起点に位置するカメラから見えています。このとき光の経路は「太陽→建物→(2つの)カメラ」です。

ここで、光の経路と逆に「2つの起点」からこの建物の角に向けて線を引いていくと、ちょうど建物の角で交わるはずです。図にするとこのようになります。

1. 建物の角目指して光の経路を遡り、線を伸ばすと…
img000110

2. 衝突!

img000109

 

ということは、 2つの起点、図でいう赤と青の飛行機の座標値はもうわかってるしそこからの伸ばした点線の交点ってことで三角形が一意に定まってるし未知とされてる建物の角の座標値は計算して求められる!やったね!

 



 

何かがおかしい。ですね。

2つの図、概念としては単純に見えますが、前提として未知の座標であるはずの建物の角目指してある起点から寸分たがわず光の経路を遡るってどういうことなのでしょうか?どうやって角を目指した?

ということで、次回『【写真測量夜話 第4回】 逆行する光の根源』に続きます。

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