ワールドファイルから画像四隅の地理座標を求めよう

今日は以前解説した「ワールドファイル」の情報を使って、画像(写真地図)四隅の地理座標を求めてみましょう。という小ネタです。


具体的な例を上げることにしまして、ワールドファイルの中身が

 0.8
 0.6
 0.6
 -0.8
 123.4
 567.8

また、画像の大きさが縦10ピクセル、横5ピクセルで考えてみます。図示してみると下のようになり、赤丸の箇所の座標が求める四隅の座標です。

img000185

では、まずは左上画素の中心を基準として、画像の左上隅の地理座標を求めてみましょう。左上画素の中心を画像座標(※1)の(0,0)とすると画像の左上隅は(-0.5,-0.5)になるので

左上X = (-0.5) × 0.8 + (-0.5) × 0.6 + 123.4 = 122.7
左上Y = (-0.5) × 0.6 + (-0.5) × -0.8 + 567.8 = 567.9

となります。同じように、右上隅は(4.5, -0.5)、左下隅は(-0.5, 9.5)、右下隅は(4.5, 9.5)となるので、

右上X = (+4.5) × 0.8 + (-0.5) × 0.6 + 123.4 = 126.7
右上Y = (+4.5) × 0.6 + (-0.5) × -0.8 + 567.8 = 570.9

左下X = (-0.5) × 0.8 + (+9.5) × 0.6 + 123.4 = 128.7
左下Y = (-0.5) × 0.6 + (+9.5) × -0.8 + 567.8 = 559.9

右下X = (+4.5) × 0.8 + (+9.5) × 0.6 + 123.4 = 132.7
右下Y = (+4.5) × 0.6 + (+9.5) × -0.8 + 567.8 = 562.9

となります。もちろん、一旦左上隅を求めた後、左上隅を画像座標の(0,0)として捉え直してもよく、その場合は右上隅は(5, 0)、左下隅は(0, 10)、右下隅は(5, 10)と多少すっきりします(123.4が122.7、567.8が567.9に変わるのに注意)。

上記の例は座標計算が簡単になるよう三辺比3:4:5の直角三角形を利用して作成してあるので、実際に手を動かしながら画像座標と地理座標の関係に触れてみて下さい。

※1 画像座標は画像の左上ピクセルの中心を原点として右方向にX軸を、下方向にY軸をとります。

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