【H30測量士試験過去問題解説 第4回】午前No.10


測量士試験の過去問題を解くシリーズ、H30年度試験版の第4回です。



以下、「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例|国土地理院」の平成30年5月20日の問題を引用して解説して行きます。

[H30-午前No.10 問題]
 〔No. 10〕
   既知点A及び新点Bにおいて GNSS 測量を行い,既知点Aから新点Bまでの距離 9,000.00 m,新点Bの楕円体高 55.20 m の値を得た。このとき,新点Bの標高は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
   ただし,既知点Aの標高は 20.60 m,楕円体高は 58.80 m であり,ジオイドは楕円体面に対し,既知点Aから新点Bの方向へ,距離 1,000.00 m 当たり-0.02 m の一様な傾斜をしているものとする。また,距離は楕円体面上の距離とする。
   なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。

  1. 16.82 m
  2. 17.18 m
  3. 17.40 m
  4. 18.06 m
  5. 20.78 m
正答は、2です。

解答を得るために使用する変数を定義します。
\[
\begin{align*}
Ea(既知点Aの楕円体高) & = 58.80m\\
Ha(既知点Aの標高) & = 20.60m\\
D(既知点から既知点Bまでの距離) & = 9,000m\\
Eb(既知点Bの楕円体高 & = 55.20m\\
S(既知点Aから新点Bの方向へのジオイドの高低差) & = \frac{D}{1,000} \times (-0.02)\\
& = \frac{9,000}{1,000} \times (-0.02)\\
& = -0.18
\end{align*}
\]
Sが成り立つのは、問題文にあるように楕円体面に対して、一様な傾斜をしている事が前提となります。

解答を得るために使用する式(1)を定義します。

\[
\begin{align*}
E(楕円体高) & = G(ジオイド高)+H(標高)…(1)\\
\end{align*}
\]

まず、式(1)を使用して、Ga(既知点Aのジオイド高)を求めます。
\[
\begin{align*}
Ga(既知点Aのジオイド高) & = Ea(既知点Aの楕円体高)-Ha(既知点Aの標高)\\
& = 58.80-20.60\\
& = 38.20
\end{align*}
\]

続いて、GaとSを用いて、Gb(既知点Bのジオイド高)を求めます。
\[
\begin{align*}
Gb(既知点Bのジオイド高) & = Ga(既知点Aのジオイド高)+S\\
& = 38.20-0.18\\
& = 38.02
\end{align*}
\]

式(1)を使用して、Hb(既知点Bの標高)を求めます。
\[
\begin{align*}
Hb(既知点Bの標高) & = Eb(既知点Bの楕円体高) – Gb(既知点Bのジオイド高)\\
& = 55.20-38.02\\
& = 17.18m
\end{align*}
\]

よって、正答は、2(17.18 m)となります。

No.10の解説は以上です。


[伊丹市西野側から武庫川を望む]

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