【H27測量士試験過去問題解説 第9回】午前No.12、26

測量士試験の問題を解くシリーズ第9回です。

今回は平成27年度の午前No.12とNo.26を解きます。

平成27年度 測量士試験 午前 No.12
水準点AからFまで水準測量を行い、表12の結果を得た。1km当たりの観測の標準偏差の値は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。

表12
table12

1. 0.47 mm
2. 0.52 mm
3. 0.66 mm
4. 0.83 mm
5. 0.94 mm

路線ごとの残差δ、残差の2乗δδ、残差の2乗を距離Dで割ったδδ/Dを求めると、

table12_2

これより、標準偏差σは、路線数n=5より

eq1

eq2

eq3

以上より、答えは1となります。

 

次に平成27年度 測量士試験 午前 No.26を解きます。

 

平成27年度 測量士試験 午前 No.26
図26に示すように、渋滞緩和を目的として、現在使用している道路ABC(以下「現道路」という。)を改良し、新しい道路AC(以下「新道路」という。)の建設を計画している。新道路は基本型クロソイド(対称型)からなり、主接線は現道路の中心線と一致するものである。このとき、新道路の路線長は、現道路の路線長と比べ何m短縮されるか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、円曲線半径R=220m、交角I=86°、クロソイドパラメータA=120m、円曲線部分の中心角α=69°、円周率π=3.142とする。また、主接線をX軸とし、その原点をクロソイド曲線の始点としたとき、円曲線部分の中心のX座標xm=32.7m、移程量ΔR=0.8mとする。

fig26
          図26

1. 16 m
2. 81 m
3. 111 m
4. 147 m
5. 396 m

まず、新道路の路線長l_newを求めます。

クロソイド曲線長Lはrlより

clothoid

単曲線の曲線長lcは、

single_curve

以上より、新道路の路線長l_newは、

l_new_value

次に現道路の路線長l_currentを求めます。

現道路のABの路線長l_abは、

l_ab_value1

l_ab_value3

これより、現道路の路線長l_current

l_current_value

以上より、現道路と新道路の路線長の差を求めると、

answer

以上より、答えは2となります。

「【H27測量士試験過去問題解説 第9回】午前No.12、26」への2件のフィードバック

  1. コメント失礼いたします。
    路線長LBの解238.4423mが計算通りにならないのですが
    計算手順をご教授いただけないでしょうか。
    初歩的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

    1. コメントありがとうございます。
      混乱させてしまい申し訳ございません、
      計算過程が無いのでおかしい点が分かりにくいですね。

      上の計算ですが、正確には円周率を3.142で計算すべきところ3.14で概算しています。
      問題文中の3.142を使ったり、試験時に配布される関数表
      (tan43°の値がπを使わず直接参照できるかと思います)を使ったりすると、
      正答となる選択肢は同じですが数十センチほど数値が大きくなるはずです。

      また不明な点等ございましたら、お気軽にコメント下さい。

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