測量士試験の過去問題を解くシリーズ、令和元年度試験版の第7回です。
以下、「国土地理院」サイトの 令和元年5月19日の問題を引用して解説して行きます。
〔No.14〕
新たに完成した宅地造成地の既成図を数値地形図データの修正に用いることとした。この既成図の図 郭四隅の点A,B,C,Dには,図 14-1 に示す平面直角座標系(平成 14 年国土交通省告示第 9 号) における座標値が記載されていた。また,これをスキャナにより数値化し,コンピュータソフトウェア を用いてスクリーンモニター上で図郭の四隅の点を計測したところ,図 14-2 に示す座標値を得た。
この数値化された既成図を,式 14-1 の変換式を使って補正し,数値地形図データとの位置合わせ を行いたい。変換係数 a,b,c,d を最小二乗法により求めるための観測方程式が次のページの式 14- 2 である。 ア ~ エ に入る数値の組合せとして正しいものはどれか。次のページの中 から選べ。
ただし,変換式の X,Y は既成図の座標値,x,y はスクリーンモニター上で計測した座標値,a,b, c,d は変換係数とし,観測方程式の VAX,VBX,VCX,VDX は点 A,B,C,D 各点の平面直角座標系に おける X 座標の残差を,VAY,VBY,VCY,VDY は Y 座標の残差を示すものとする。
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解答は2です。以下解説して行きます。
図14-2の B(3, 393) は 、図2の式14-2から VBXと VBY を求めるための
図1の式14-1における a, b, c, d の値は、a=3, b=393, c=1, d=1
となります。
図14-2の C(0, 0) は 、図2の式14-2 から VCXと VCY を求めるための
図1の式14-1における a, b, c, d の値は、a=0, b=0, c=1, d=1
となります。
図14-2の D(623, -2)は、図2の式14-2 から VDXとVDYを求めるための
図1の式14-1における a, b, c, d の値は、a=623, b=-2, c=1, d=1
となります。
図14-2の A(623, 390)は、図2の式14-2 から VAXとVAYを求めるための
図1の式14-1における a, b, c, d, の値は、B, C, Dと同様に当てはめて、
a=623, b=390, c=1, d=1 となり、上記表1では、
2.の ア=-623, イ=390, ウ=390, エ=623
が該当します。
以上です。
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