測量士試験の過去問題を解くシリーズ、H30年度試験版の第8回です。
以下、「国土地理院」サイトの平成30年5月20日の問題を引用して解説して行きます。
[H30-午前No.19 問題] 〔No.19〕 画面距離 10 cm,画面の大きさ 12,000 画素×8,000 画素,撮像面での素子寸法 6 μm のデジタル航空カメラを用いて,海面からの撮影高度 2,200 m で鉛直空中写真撮影を行った。この写真に写っている駅の長さを数値写真上で計測すると 1,000 画素であった。この駅を縮尺 1 /2,500 の地図にプロットしたとき,地図上での長さは幾らか。最も近いものを次の中から選べ。 ただし,この駅は写真の短辺に平行に写っており,標高 200 m の地点に水平に設けられているものとする。 なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。 1. 43 mm 2. 48 mm 3. 53 mm 4. 58 mm 5. 63 mm
正答は、2です。
問題文を図示して整理します。
まず、駅の標高における地上での画素の長さ Lを求めます。
\[
\begin{align*}
\frac{l}{L}& = \frac{f}{H}
\end{align*}
\]
の関係から、
\[
\begin{align*}
L \times 0.1 & = 0.000006 \times 2000
\end{align*}
\]
となり、
\[
\begin{align*}
駅の標高における地上での画素の長さ L & = 0.12m
\end{align*}
\]
が求まります。
問題文から、駅の長さを数値写真上で計測すると 1000画素なので、
\[
\begin{align*}
駅の長さ & = L \times 1000(画素) \\
& = 120m
\end{align*}
\]
となります。
駅の長さを、縮尺 1 /2,500の地図にプロットすると、
\[
\begin{align*}
駅の長さを、縮尺 1 /2,500の地図にプロット & = \frac{120m}{2500} \\
& = 0.048m \\
& = 48mm
\end{align*}
\]
となります。
以上です。