【H30測量士試験過去問題解説 第10回】午前No.27

測量士試験の過去問題を解くシリーズ、H30年度試験版の第10回です。

以下、「国土地理院」サイトの平成30年5月20日の問題を引用して解説して行きます。

[H30-午前No.27 問題]

 〔No.27〕
  図 27 に示すように,四角形の土地 ABCD のうち CDE 部分が道路用地となることとなった。残地となる土地 ABED の面積は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
  ただし,境界線 DE は,点Mを中心とする半径 R=65 m の円曲線の一部とし,DE 間の弧長は50.033 m とする。また,各点の X,Y 座標値(単位:m)は図 27 に示すとおりとし,円周率π =3.142とする。
  なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。



  1.3,164 m2
  2.3,262 m2
  3.3,320 m2
  4.3,403 m2
  5.3,546 m2

解答は、3です。

1 S1(台形ABEDの面積)を求めます。

\[
\begin{align*}
S1 & = \frac{((上辺BCの長さ)+(下辺ADの長さ)) \times 台形ABEDの高さ}{2} \\
& = \frac{((72.533-21.000)+(95.622-0)) \times (43.000 – 0)}{2} \\
& = \frac{(51.533+95.622) \times 43.000}{2} \\
& = 3163.8325 \\
& \fallingdotseq 3163.833
\end{align*}
\]

2 S2(扇形MDEの面積)を求めます。

\[
\begin{align*}
扇形MDEの半径& = R \\
& = 65.000 \\
\angle EMD & = \frac{弧DEの長さ}{R} \\
& = \frac{50.033}{65} \\
& = 0.769738461538 \\
& \fallingdotseq 0.770 \\
S2 & = \pi\times R^2 \times \frac{\angle EMD}{2 \times \pi} \\
& = 3.142 \times 65^2 \times \frac{0.770}{2 \times 3.142} \\
& = 1626.625
\end{align*}
\]

3 S3(三角形MDEの面積)を求めます。

\[
\begin{align*}
M(x_1, y_1) & = (31.000, -7.000) \\
D(x_2, y_2) & = (95.622, 0) \\
E(x_3, y_3) & = (72.533, 43.000) \\
S3 & = \frac{|(x_1−x_3)(y_2−y_3)−(x_2−x_3)(y_1−y_3)|}{2}\\
& = \frac{|(31.000−72.533)(0−43.000)−(95.622−72.533)(-7.000−43.000)|}{2}\\
& = \frac{|(-41.533)(−43.000)−(23.089)(-50.000)|}{2}\\
& = \frac{|(1785.919−(-1154.45)|}{2}\\
& = 1470.6846 \\
& \fallingdotseq 1470.685
\end{align*}
\]

4 上記で求めたS1(台形ABEDの面積),S2(扇形MDEの面積),S3(三角形MDEの面積)から土地ABEDの面積を求めます。

\[
\begin{align*}
土地ABEDの面積 & = S1 + S2 – S3 \\
& = 3163.833 + 1626.625 – 1470.685 \\
& = 3319.773 \\
& \fallingdotseq 3319.77
\end{align*}
\]

よって解答は3となります。

以上です。


[川が出合う こほろぎ橋にて]

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